アドビがネットの通信規格を制覇する!?

いつのまにかアドビはWebにおけるコア技術に大きな影響を与える存在になっていた…。
PDFもAMFもオープンソース化することで、デファクト規格としての立場を強固なものにしつつある。

 現状、ブラウザの通信規格を策定しているW3Cでは、バイナリーXMLに相当する規格を「Web Services のパフォーマンス向上を図る勧告3部作」として提唱している。では、この規格を元にクラウドコンピューティングが推進されるのだろうか? いや、そうならない可能性も大きいのだ。

 強力なダークホースが出現している。アドビシステムズ社が提唱する「Action Message Format 3」、通称「AMF3」がその規格だ。AMF3は、アドビという企業規格にすぎないとも言えるのだが、「YouTube」に代表される「Flashムービー」や、そのプログラム動作を決める「ActionScript」との親和性が高い。しかも、Webで動画を扱うRIA(Rich Internet Applications)の技術分野ではすでにアドビ社が支配的なポジションにあり、そのアドビ社が推進する規格となれば、その影響力はかなり大きい。さらにアドビ社は、私企業規格であるというビハインドを払拭するために、AMF3をオープンソースとした。

クラウドコンピューティングの決め手はバイナリーXML〜アドビのAMF3が勝利するか? - デジタル - 日経トレンディネット