「フェアユース」の経済効果は4兆5,000億ドル

フェアユース」の経済効果は4兆5,000億ドル、米業界団体調査

レポートでは、フェアユースに依存する産業によって発生する収益は、2006年には4兆5,000億ドル以上に上り、18%以上の米国の経済成長と約 1,100万人の雇用に貢献したとしている。この金額は米国のGDPの6分の1にあたり、米国の仕事のうち8分の1が著作権に対する現在の制限から利益を得る産業だとしている。

 CCIAの代表兼CEOを務めるEd Black氏は、「米国の経済はますます知識ベースになっており、フェアユースの概念はデジタル時代の基盤であり、我々の経済の基礎となっている。過去 10年の経済成長の大半は、インターネット上でもコンテンツを限定的に無許可で扱えるような、フェアユースの考え方がもたらしたものだ」とコメントしている。

「フェアユース」の経済効果は4兆5,000億ドル、米業界団体調査

こうしたレポートを契機に「フェアユース」の議論を深めていくことは重要だろう。
必要以上に著作権の縛りを設けない、「著作権のある著作物を無断で使用した場合にも、公正な利用であれば著作権の侵害にはあたらない」というが、どこまでが公正な利用なのか?
DRMへの否定的な気運とも関連してくるが、「フェアユース」を考えることで、デジタル・コンテンツの著作権管理について、その落とし所が見えてくるだろう。